ユーチューバー事務所と言えば、HIKAKINさんやはじめしゃちょーさんが所属するUUUM(ウーム)や、ヒカルさんやラファエルさんが立ち上げたVAZ(バズ)などが有名です。
こういったマルチチャンネルネットワーク(MCN)に所属することで、企業案件を仲介・斡旋してもらえたり、開催されるユーチューバー系のイベントに参画でき、有名ユーチューバーとコラボできるチャンスがあるかもしれません。
しかし、そんなユーチューバー事務所に幻想を抱いてはいけません。
今回は、ユーチューバー事務所への所属を検討している方向けに、所属する前に知っておくべき3つのデメリットをご紹介します。
① 有名ユーチューバーとコラボできるわけがない
事務所に所属し、有名ユーチューバーとお近づきになり、あわよくばコラボしてチャンネル登録者数を増やしたいという方は少なくないはずです。
これは言わなくても当たり前のことだと思いますが、トップユーチューバーとコラボできるのは同じ土俵のユーチューバーだけです。
さらに言うと、UUUMに所属しなくても、有名ユーチューバーになればトップユーチューバーとコラボできます。
このいい例が、デカキンさんです。
ヒカキンさんと念願のコラボが実現したデカキンさんの例
デカキンさんとは、HIKAKIN(ヒカキン)さんのモノマネでブレイクした大食いエンターテイメント系(?)ユーチューバーです。
憎めない人柄の良さと元芸人なだけある面白いツッコミ、自虐的なネタが特徴が人気を集めています。
そんなデカキンさんは、2019年3月24日ついにヒカキンさん本人とのコラボを実現しました。
2014年から約5年間ユーチューバーを続け、ようやくコラボの機会を迎えることができたのです。
このコラボによって、デカキンさんのチャンネル登録者数が一夜にして3万人以上増加し、大きな注目を集めました。
このコラボ動画をきっかけに、デカキンさんとヒカキンさんはたびたびコラボ動画を投稿していくようになり、2020年2月末時点でチャンネル登録者数78万人のビッグユーチューバーとなりました。
事務所に入っただけではコラボはできない
デカキンさんはヒカキンさんとコラボする前から、すでにチャンネル登録者数10万人以上の大手ユーチューバーでした。
また、デカキンさんはUUUMに所属もしていませんでした。
この例から言いたいことは、「事務所に入っただけではコラボはできない」ということです。
まずは自分自身の力で人気を勝ち取り、何年も続けてようやく有名ユーチューバーとコラボできるチャンスが生まれるのです。
コラボしたいなら、まずは有名ユーチューバーと同じ土俵に上がらなければなりません。
土俵とは事務所のことではなく、チャンネル登録者数のことです。
追記:2020年3月25日、デカキンさんがUUUMに所属すると発表がありました。
② 所属クリエイターが利用できる素材・楽曲は事務所から抜けると使えなくなる
所属するクリエイターが無償で利用できる楽曲・素材を提供してくれるサービスのあるユーチューバー事務所は珍しくはありません。
例えばUUUMでは、音源素材数55,000曲以上の巨大ミュージックライブラリ「Epidemic Sound」や約8,000曲のJOYSOUND音源を所属クリエイターは無償で利用できます。
ですが、UUUMとの所属契約が解除になれば当然楽曲が使えなくなります。
それだけでなく、これまで動画で楽曲を使用していた場合、それらを編集・削除しなければいけません。
つまり、事務所から提供されている音源・素材を動画に使用してしまうと、事務所を抜けずらくなるという問題が発生します。
そうならないよう、事務所に所属して音源・素材を使用する際は上記のことを留意するようにしましょう。
③事務所はチャンネル登録者数を増やしてはくれない
事務所に所属すると、公式サイトで所属クリエイターとして掲載されるくらいで、それ以外チャンネル登録者の増加に期待できるようなマネジメントはしてもらえません。
「~事務所所属のクリエイター」という肩書に視聴者は何の興味もなく、評価されるのは動画だけです。
コラボやイベント, 企業案件などが来れば期待できますが、そういったものは特定のユーチューバーに偏っており、全員が平等に仕事の依頼が来るなんて不可能です。
仕事の依頼を受けたいなら、まず有名になる必要があります。
有名になりたければ、事務所とか関係なくとにかく動画を投稿し続けましょう。
結論:ある程度有名になったら、事務所に所属するよりも自分で事務所(会社)を設立したほうがいい
上記以外にも、事務所に所属すればアドセンス収入の一部を徴収されたり、動画へのアドバイスという名の指導・口出しが入るなどのデメリットがユーチューバー事務所には存在します。
しかし、上記の問題を全て解決する方法があります。
それは、ある程度有名になったら、自分で会社を設立(法人化)することです。
個人では受注できない企業案件も、法人として受注することができ、事務所に所属していた頃のような中抜きもされません。
イベントを開催したければ企業として会場を抑え、プロモーションは自社か外注で行いましょう。
法人化するタイミングについては以下の記事でまとめていますので、興味があればご覧ください。
チャンネル登録者の多い超人気ユーチューバー以外、ユーチューバーが事務所に所属するメリットというのは、正直あまりないように感じます。
少なくとも、チャンネル登録者を増やしたいという目的でユーチューバー事務所に所属するべきではないということははっきりと言えます。
結局のところ、Youtubeでチャンネル登録者を増やすには、地道に動画を上げ続けることが最も大切なことなのです。
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