個人事業主、及び中小企業の経営者などの中には、会計ソフトの導入を検討している人がたくさんいます。
しかし、
「どの会計ソフトを選ぶべきか?」
と悩んでしまう人も多く、それぞれの会計ソフトの特徴や機能、料金などの詳しい知識がない場合もあります。
ちなみに、MM総研の調査によると、2017年8月の段階での中小企業のシェア率は、
・freee 32%
・マネーフォワード 19.2%
・弥生会計 15.4%
(https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=260から引用)
となっており、個人事業主は、
・弥生会計 57%
・マネーフォワード 21.5%
・freee 18.2%
(https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=346から引用)
となっています。
この記事では、この人気3社について詳しく解説していきます。
シェア率についても、後ほど詳しく解説しますので、是非最後まで読んでみてください。
他の企業はどうやって会計業務を行っている?
従業員300人以下の中小企業では、約55%程が会計システムを導入しているという結果が、MM総研の調査により判明しています。
(https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=260から引用)
ただ、会計ソフトを導入している50%のうち、14.5%がクラウド型会計ソフトを利用し、85.5%がインストール型会計ソフトを利用しています。
クラウド型会計ソフトのサービスが始まって、そう時間が経っていないということもありますが、今後どんどんクラウド型の会計ソフト導入企業が増えてくることも考えられます。
クラウド型会計ソフトとは?メリットはあるの?
では、インストール型の会計ソフトではなく、クラウド型の会計ソフトを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。
結論から言ってしまうと、専門的な知識がなくても会計を行えるのが、クラウド会計ソフトの強みです。
導入で説明したように、個人事業主の多くがこのクラウド型会計ソフトを利用しているのには、このような理由があります。
また、インストール型の会計ソフトの場合は、その都度バージョンアップをしなければなりません。
しかし、クラウド型の会計ソフトであれば、そのような手間を省くことができ、常に最新の状態をキープすることができるのです。
更に、インストール型の会計ソフトは、通帳などに記載されている数字を、人の手で打ち込む必要があります。
しかし、クラウド型の会計ソフトであれば、銀行口座やクレジットカードと連携させることができるため、手間を省くことができるだけでなく、正確性を高めることもできるのです。
クラウド型会計ソフトは個人事業主も使っている?シェア率は?
先程も説明したように、クラウド型会計ソフトは、多くの個人事業主が導入しています。
そのシェア率について、もう一度確認してみましょう。
・弥生会計 57%
・マネーフォワード 21.5%
・freee 18.2%
(https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=346から引用)
この弥生会計、マネーフォワード、freeeの三社は、クラウド会計御三家と呼ばれる程人気が高く、3社の合計シェア率は、2019年3月の調査で、96.7%に及ぶということが分かっています。
では、この人気3社は、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。
詳しく見ていきましょう。
弥生会計
まず、個人事業主から圧倒的な人気を誇る弥生会計について解説していきます。
特徴、機能
弥生というのは、もともとインストール型の会計ソフトを提供していた、会計業界の中では老舗ともいえる企業です。
代表的な機能としては、
・API連携
・経営分析
・ミニERP
API連携というのは、取引データやスキャンデータ、撮影データを自動で仕分けしてくれるシステムです。
経営分析というのは、グラフレポートにより、いつでも状況を確認することができます。
そして、ミニERPというのは、給与や税務、販売などの様々なニーズに対応しています。
料金形態は、2種類あります。(青色申告)
まずはセルフプランです。
こちらは、年間8,000円(税抜き)で使用することができます。
ただし、初年度は0円です。
続いてベーシックプランです。
こちらは、年間12,000円(税抜き)で使用することができます。
このプランは、初年度半額の6,000円(税抜き)で利用することができます。
メリット、デメリット
弥生会計を使うメリットとしては、まず操作性です。
初心者でも上級者でも、法人でも使いやすい操作性となっていますので、慣れればかなり会計の手間を省くことができます。
また、初年度は、セルフプラン0円、ベーシックプランは半額の6,000円で使えるということもメリットの一つです。
デメリットとしては、経費管理や給与計算などの拡張機能の提供がされていないということです。
誰におすすめ?
弥生会計は、基本的な会計知識がある個人事業主におすすめです。
料金などもリーズナブルとなっていますので、スモールビジネスを行っている人でも使いやすいです。
また、先ほども説明したように、拡張機能は提供されていないため、基本的な会計業務を行いたいという人にもおすすめです。
マネーフォワード
次に、マネーフォワードクラウド会計について詳しく解説していきます。
特徴、機能
マネーフォワードの最大の特徴としては、他の会計ソフトからの乗り換えが非常に簡単だということです。
また、マネーフォワードは、家計簿ソフトやアプリなどから会計ソフトへ発展していったため、個人向けのサービスが複数あることも特徴的です。
機能としては、
・API連携
・経営分析
・ミニERP
があります。
API連携では、銀行口座やカードなどと連携させることができ、手間を省くことができます。
経営分析では、複数のメンバーとリアルタイムで情報を共有することが可能となっています。
ミニERPでは、バックオフィス業務の効率化をサポートしてくれます。
料金については、3種類のプランがあります。(個人)
まずは、ライトプランです。
こちらは、年間11,760円(税抜き)で使用することができます。
続いてパーソナルプランです。
こちらは、年間23,760円(税抜き)となっています。
そして最後に、プラスプランです。
こちらは、年間35,760円(税抜き)となっています。
各プランによって使える機能などに違いが出てきますので、自分に合ったプランを選ぶことが大事です。
メリット、デメリット
マネーフォワードのメリットとしては、様々なデータと連携ができるということです。
これによって、自動仕分け、自動入力が可能となり、作業時間などを省くことができます。
デメリットとしては、スマホ対応をしていないということです。
そのため、スマホで操作をしたいという人は注意が必要です。
誰におすすめ?
マネーフォワードは、貸方、借方で表示されるため、簿記の知識がある人や得意な人にとっては、非常におすすめです。
また、様々なデータと連携させることができるため、効率化を図りたい人にとっても便利な会計ソフトとなるでしょう。
freee
最後に、freeeについて解説していきます。
特徴、機能
freeeの最大の特徴は、サポートが非常に充実しているということです。
中でもチャットサポートの評価が高く、人気を集めている要因でもあります。
主な特徴としては、上記2つと同じで、
・API連携
・経営分析
・ミニERP
があります。
API連携では、様々なデータと連携させ、自動仕分けを行うことができます。
そして、経営分析では、損益や資金繰りなどのレポートを確認することができ、現状を把握しやすいです。
更に、ミニERPでは、請求管理や経費管理などができるため、お金の管理が更にしやすくなるでしょう。
料金については、3種類のプランがあります。(個人)
・スタータープラン
・スタンダードプラン
・プレミアムプラン
です。
スタータープランは、月額980円(税抜き)で利用することができ、スタンダートプランは、月額1,980円で利用できます。
そして、プレミアムプランでは、年間39,600円で利用することができます。
注意点としては、スタータープランとスタンダードプランが月額設定になっているということです。
メリット、デメリット
メリットとしては、先ほども説明したように、サポート機能が充実しているということです。
わからないことなどがあった場合には、チャットサポートなどを利用することで、すぐに問題を解決できる場合があります。
他にも、会計の基礎知識の項目があるため、会計を行いながら基礎知識を学ぶことができるということも、メリットの1つです。
デメリットとしては、会計に関して専門的な知識のある人にとっては、逆に使いにくいと感じてしまう場合があることです。
次の項目で詳しく解説しますが、freeeは、初心者を対象としているため、知識のある人が使うと多少混乱してしまうかもしれません。
誰におすすめ?
freeeをおすすめしたい人は、会計に関しての知識があまりない初心者です。
なぜなら、先ほども解説したように、freeeは初心者向けで作られているからです。
そのため、知識が少なくても、簡単に決算書や申告をすることができます。
また、わからないことがあれば、チャットサポートですぐに質問をすることができる点も、初心者には魅力的です。
会計ソフト3社の総合評価!結局どれを選べばいい?
ここまで、3つの会計ソフトについて解説をしてきました。
ただ、自分に合う会計ソフトを選ぶためには、最終的に3つの要素が判断基準となってきます。
1つ目は、会計の知識です。
自分がどの程度会計に関する知識、経験があるのかという点で、会計ソフトを選ぶことが大事です。
そして2つ目は、データ連携です。
より多くのデータと連携することができれば、それだけ手間と時間を省くことができ、尚且つ正確性も向上します。
最後に、値段です。
それぞれの会計ソフトによって、掛かってくる料金が異なります。
また、今回は個人向けの料金プランで紹介しましたが、法人向けのプランというのもありますので、予算と見比べながら検討することをおすすめします。
まとめ
クラウド型会計ソフトというのは、今後益々導入する企業が増えると予想することができます。
個人事業主では、
・弥生会計
・マネーフォワード
・freee
の3社が、シェア率トップですが、料金や特徴などを踏まえて、自分に合ったソフトを選ぶことが大事になってきます。
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