キャッシュレス決済の導入と従業員1人雇うのどっちがお得?

キャッシュレス決済ブログ

キャッシュレス決済の導入は経営者に敬遠されがちです。

その理由は、皆さんご存知の通り店側に決済手数料が発生するからです。

ただクレジットカードや電子マネーで決済したというだけで、経営者は純利益の2~4%を決済代行会社へ持っていかれてしまういます。

消費者にとってはスマートに決済でき、ポイントも貯まるというメリットがありますが、経営者にとっては目の上のタンコブでしょう。

「手数料払うなら1人雇うほうがマシ」という方もいるという記事までありました。

キャッシュレス決済に店舗の反発も「手数料払うなら1人雇うほうがマシ」 | マネーポストWEB
 10月1日からいよいよ消費税が10%になった。食品を持ち帰る場合などには8%の軽減税率が適用されるが、それとともに増税に伴う“負担軽減策”として、キャッシュレス決済によるポイント還元もある。 クレジットカードなどで決済すれば、最大5%のポ...

個人商店などからはキャッシュレスがとても嫌われているのを感じます。

この記事を目にしたとき、私の中である疑念が浮かびました。

「果たして本当に1人雇った方がマシなのか。」

今回は、クレジットカード決済を導入するのと従業員一人雇うのどちらがお得なのか見ていきます。

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業界大手のAirペイ(エアペイ)の決済手数料を基準にする

大手リクルートが運営するAirペイのクレジットカード決済手数料は以下の通りです。

対応ブランドVISA,マスターカード, AMEXJCB,ダイナース, Discover Card
決済手数料3.24%3.74%

※政府施策の消費者還元事業者登録により、2019年10月から2020年6月まで決済手数料3.24%から『実質2.16%』

決済手数料が業界最低水準のAirペイを基準に、実際に従業員一人を雇うために必要な決済額を求めていきましょう。

なお今回は計算簡略化のため、全てvisa(手数料3.24%)で決済されたものと仮定します。

計算方法

上述した通り、決済手数料は全て「3.24%」で計算します。

雇われる従業員は正社員で、基本給20万円ボーナス無しと仮定します。

給料20万円×12ヶ月=年収240万円

正社員なので、健康保険料・厚生年金保険料(従業員と折半)と雇用保険料・労災保険料(全額会社負担)が発生します。

月収20万円の従業員に発生する社会保険料および雇用保険料は以下の通りとなります。

健康保険料(月額)9,900円
厚生年金保険料(月額)18,300円
労災保険料(年額)8,400円
雇用保険料(年額)16,800円

労災保険料は小売業の場合、年収240万円×3.5/1,000=8,400円

月換算だと8,400円÷12ヶ月=700円

雇用保険料は小売業の場合 「一般の事業」に該当しますので、事業者の負担率は6/1,000になります。

よって 280万円×6/1,000 =16,800円

月換算だと16,800円÷12ヶ月=1,400円

正社員1人に対する事業主の1か月あたりの負担額

月給(200,000円) + 健康保険料(9,900円) + 厚生年金保険料(18,300円) + 労災保険料(700円) + 雇用保険料(1,400円) = 230,300円

正社員1人に対する事業主の1年あたりの負担

年収(2,400,000円) + 健康保険料(9,900円×12ヶ月=118,800円) + 厚生年金保険料(18,300円×12ヶ月=219,600円) + 労災保険料(8,400円) + 雇用保険料(16,800円) = 2,763,600円

いくらキャッシュレス決済すれば手数料が正社員1人分か計算

正社員1人分の人件費を補うための1月あたりのキャッシュレス決済額

事業主負担額(230,300円) ÷ 決済手数料(3.24% ⇒ 0.0324) ≒ 7,108,024.69円

1月で約711万円以上のキャッシュレス決済があれば、月給20万円ボーナス無しの正社員を一人雇える分の手数料を決済代行業者に支払っていると言えます。

正社員1人分の人件費を補うための1年あたりのキャッシュレス決済額

事業主負担額(2,763,600円) ÷ 決済手数料(3.24% ⇒ 0.0324) ≒ 85,296,296.29円

1年で約8530万円以上のキャッシュレス決済があれば、年収240万円ボーナス無しの正社員を1人雇える分の手数料を決済代行業者に支払っていると言えます。

まとめ

結論を言うと「手数料払うなら1人雇うほうがマシ」という理論はかなり難しいです。

年商8530万円以上稼いでる個人商店というのは現実的に考えてほぼ無いと思います。

また、基本給20万円ボーナス無しの正社員という労働条件も正直現実的ではありません。

なお今回は正社員という過程で計算したため、パートやアルバイトならもっと低いキャッシュレス決済額で元が取れると思います。

しかし、そもそもキャッシュレス決済は経理・会計作業の効率化や集客向上を目的に導入するものであり、それを1人雇用することと比較するのは筋違いです。

それでも、今回キャッシュレス決済の導入と従業員1人雇うのどちらがお得か検証してみて個人的には面白かったです。

キャッシュレスを導入を検討されている方にとって面白い記事になっていれば幸いです。

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