独立・起業して最初に行うことの一つは、事業名(会社名)を決めることです。
個人事業主なら「屋号名」、法人なら「商号名」と呼ばれています。
個人事業主であれば「屋号名」は必須ではありませんが、法人であれば「屋号名」の登記は必須です。
今回は、そんな会社名(商号)の決め方を4つのポイントに分けてご紹介します。
会社名を決める4つのポイント
会社名を考える際は、以下の4つのポイントを抑えることを意識しましょう。
- 類似商号にならないようにする
- 短くて覚えやすい
- ドメインが取得可能(特にco.jp)
- SNSアカウントが取得可能
以上の4点が、会社名を決めるうえで重要なポイントです。
詳しく順番に説明します。
1.類似商号にならないようにする
同一住所に「類似商号」を登録することは会社法で禁止されているため、バーチャルオフィスを利用される方などは注意しなければなりませんが、それとは別に、自己が使用しようとする商号を他者が商標登録していれば、それと同一、または類似の商号を営業上使用することは商標権の侵害となる可能性があります。
つまり、既存の企業と似たような会社名を後から登録すると訴えられる可能性があるということです。
この確認は非常に重要なことなので、法務局の商号調査端末やインターネット上で、同一・類似の商号が使用されていないか検索して確認しましょう。
2.短くて覚えやすい
多くの方の記憶に留めたいのであれば、短くて覚えやすい会社名にする必要があります。
具体的には、3~5拍の商号が望ましく、理想は4拍です。
例えば、Amazon(アマゾン)やGoogle(グーグル)、Apple(アップル)なども4拍でとても覚えやすいですよね。
日本語には4拍の語が非常に多いので、日本人にとって非常になじみ深いというのが理由の一つです。
会社名の決め方は社長さんによって十人十色です。
一目で何の会社かわかるように業界キーワードを入れたり、外国語が語源となっている小洒落たワードを使用したり、「日本~株式会社」といったように国名を入れて貫禄のある雰囲気を出す会社名にする方もいます。
確かに業界キーワードを入れたり、自身で気に入った商号にするのもいいですが、あまり長い名称はおススメできません。
名刺交換やワークショップなどの自社の名前を口頭で伝える際は、3~5拍なら語呂がよくて覚えやすく、聞きやすいいため好印象になるはずです。
3.ドメインが取得可能
会社名を決めるなら、ドメインも取得できるか一緒に確認しましょう。
法人設立すれば、会社の事業内容や所在を伝えるためのホームページを作成するでしょう。
その際必ず必要となるのがドメインです。
ドメインとは、インターネット上の住所のことで、Webサイトがどこにあるかを判別するための情報として利用します。
それだけでなく、ドメインはメールアドレスとして使用することもできるので慎重に選びましょう。
「.com」と「.co.jp」の2つを取得するのが理想です。
「.com」とは、世界シェアNo.1の商業組織用ドメインで、言わずと知れた信頼性と知名度を誇る国際ドメインです。
「.co.jp」とは、日本法人1組織1つのみ取得可能な属性型ドメインであり、こちらも企業として信頼性抜群のドメインです。
例えば、「高橋株式会社」という会社を設立予定なら「takahashi.com」と「takahashi.co.jp」を取得できるか事前に確認しておいた方が良いでしょう。
「.com」は誰でもいくつでも取得可能なドメインのため、希望のドメインがすでに使用されていて取得できない可能性が高いです。
「.com」の3文字以下のドメインは全て登録されており、4文字ドメインも数字を含むもの以外は大部分が使用されているのが現状です。
その場合は、仕方ないので「.net」や「.jp」といった代わりのドメインを探しましょう。
4.SNSアカウントが取得可能
会社のSNSアカウントを作るとき、ドメインと同じIDで作成できればアカウントをブランディングできます。
今や企業とSNSは切っても切り離せない存在です。
近年のマーケティングにおいて、SNSの活用はSEOやデジタル広告を超える最優先事項です。
そのため、会社設立前にドメインと同じIDでSNSアカウントを作っておくことも大切です。
例えば「高橋株式会社」を設立して「takahashi.co.jp」というドメインが獲得できた場合、Twitter・Facebook・インスタグラムのIDも「takahashi」にできればベターです。
まとめ:後悔しない会社名を考えましょう
クールでかっこいい会社名が脳裏によぎったとしても、それがオリジナルのものとは限りません。
普段目にしていた文字や単語から発想を得たものであれば、すでに同じ名称を考え、それを利用している組織があるかもしれません。
そうなると、類似商号によるビジネスの弊害やドメイン取得困難など様々な問題が発生し、起業して最初に躓くことになります。
そうならないためにも、上記4つのポイントをしっかりと確認し、後悔しない会社名にしましょう。
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