アナタの起業は大丈夫?起業・独立で失敗するパターン10選

起業して失敗するパターン起業・独立

「起業」・・・その言葉には、キラキラしたイメージが伴います。

しかし、現実はそんなに甘くはありません。

「サラリーマンでいたほうがずっと幸せだった」
「やめておけばよかった」

と後悔している声も多いのです。

では、彼らはなぜ失敗してしまったのか?

起業に向けて具体的な行動を起こしていく前に絶対に知っておくべき失敗パターンを10通りまとめましたのでぜひ参考にしてみてください!

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パターン① お金に関する考えが甘くて火の車

「起業」にあこがれはあるけど、なかなか思い切ることができない。・・・そうおっしゃる方も多いですよね。実際、これを読んでいるあなたもそうかもしれません。

じゃあ、なぜ思い切って起業できないのか?というと、たいていの方は「お金の心配」を理由に挙げます。「資金がないから無理なんです」と。

しかし、これに関しては多くの方が認識違いをしています。なぜなら、今は資本金がなくても起業できる時代だから。平成18年までは1000万円の資本金が必要でしたが、法律が変わったので、極端に言えば0円でも独立できるのです。

そうは言っても、本当に0円で起業して大丈夫でしょうか?例えば、「WEBサイトやインスタで集客して商品(サービス)を買ってもらう」というビジネススタイルだった場合。すぐに受注があれば良いですが、最初はなかなか難しいでしょう。ランサーズやココナラといったサービスを売り買いできるプラットフォームでさえ、「実績ゼロ」ではなかなか買ってくれる人はいません。それが、無名の一個人が立ち上げたサイトだったらどうでしょうか?よほどニッチなサービスでもない限り、最初からいきなり受注が殺到!とはならないでしょう。

会社の創業期は、その点も考慮してそれなりの資金を用意しておくべきです。少なくとも、1年、2年は収入がなくても大丈夫なくらいのことを考えておかないと、たちまち困窮して会社の運営どころか食べることさえできなくなります。

実際、すでに起業しているみなさんがどれだけの資金を用意していたか?というデータとしては、「平均1,062万円」という数字が挙げられます。(日本政策金融公庫 2018年度新規開業実態調査 https://parallel-career.info/2016/12/05/startup-1yen/)

会社を辞めて独立しようかな。自分の能力一本で勝負してみようかな。・・・と思い始めたら、

・名刺を作る費用
・職場環境を整える(PC買い替え、ネット環境の整備など)
・オフィスを借りる場合の家賃
・打合せなどの交通費

こういった基本的なところから、まずは試算してみましょう!

パターン② ふわっとした理想ばかりで始めて、現実に打ちのめされる

起業で失敗している人々の多くがよく言うセリフ。

「起業準備をしているだけで成功した気になっていた」

朝、4時5時に起きて出社前に事業計画を立てたり、専門知識を蓄えたり、休みの日も起業家セミナーに出てお勉強したり。プライベートの時間を削ること=努力している=成功できる・・・と勘違いしてしまう方が多いようです。

こんだけ努力しているんだから、うまくいくっしょ。
俺、休日も返上で頑張っているんだから、絶対成功できるはずでしょ?

・・・そんなふわっとした成功幻想に囚われていると、実際に起業した後に現実に打ちのめされることになりますので注意しましょう。

人が寝ている時間、趣味やデートや家族時間を楽しんでいる時間を犠牲にして勉強しているのですから、それが「結果につながるはず」「必ずこの努力は報われるはず」と思ってしまうのはわかります。

しかし、その努力が必ずしも起業成功に結び付くとは限りません。なぜなら、起業する人の多くが同じことをしているから。自分だけが頑張っているんだ!と思っていても、その努力は起業するための最低限の条件であり、特別なことをしているわけではないのです。

そこを勘違いしてしまうと、自分の努力に満足してしまって妙な自信をつけることになります。もちろん自信は大事ですが、度が過ぎるとただの自己満足になってしまうので注意が必要ですね。

そんな失敗をしないためにも、周りに目を向けてみることが大事です。起業で成功した人の著作を読んでみたり、起業セミナーで知り合った人に「起業前にどんな準備をしたか」をリサーチしてみたり。そうすることで、自分自身の努力は全く特別なものではなく、起業するなら「当たり前」のことなんだと気づくことができるでしょう。

パターン③ 仕事を安請け合いし過ぎて儲けが出ない

パターン①の項目でもお伝えした通り、創業期はなかなかスムーズに仕事が入ってこないかもしれません。下手すりゃ、収入よりも投資のほうがずっと多い状態でしょう。

そんな時にやってしまいがちなのが、能力の安売り。仕事の安請け合い。

「とにかく何か仕事が欲しい」
「仕事を受けなければヤバイ!」

そんな焦りから、当初の設定金額よりも安く受注してしまうパターンも多いようです。

実際はとてもその金額ではやっていけない。だから、二度目の受注は正規の価格にしよう。

・・・そのように安易に考えてしまうのは危険です。一度決めてしまった価格はそう簡単には変えられません。最初に購入してくれたお客さんの立場になってみれば、そのサービスが「良かったな」と思ってリピートしようとしたのに「値上がりしていた!」となれば「じゃあ、別を探そうかな」と思うでしょう。

もし、それが他では絶対に提供できない唯一無二の商品であったり、サービスのクオリティが絶対的に他社に負けないものであるならば別です。そこでしか手に入らないものなら、人はちょっと高くてもお財布を開いてくれるもの。実績を増やすために最初の価格を安くするのであれば、リピート時に値上がりしていても「それでも欲しい」「それでもお願いしたい!」と思わせることができるだけの価値を付加させていく努力が必要です。

パターン④ コミュニケーション能力がなくて受注につながらない

立ち上げたビジネスを軌道に載せていくためには、才能や実力に加えて営業力が必要です。商品を売り込む力、自分が手掛けるその商品を魅力的に見せる力。そのベースとなっているのが、なんといってもコミュニケーションスキルでしょう。

例えば、全く同じような商品AとBがあったとして。「どっちを買おうかな?」と迷った時、決め手の一つとなるのはやはり「人」です。

Aのほうは、売る人が不愛想で感じ悪く、世間話の一つもできない人だった。
Bのほうは、売る人のトークも面白かった。商品説明も上手で、自社商品への愛が伝わってきた。

さて、みなさんならどちらを買いますか?もちろん、商品本体のクオリティが優先されるのは間違いありませんが、どうせ買うならやっぱり気分良く買えるほうを選びませんか?

一度だけではなくリピーターになって欲しいと思うなら、「また○○さんとやり取りしたい」と思わせるようなコミュニケーション能力が必要です。

実際、失敗した起業家の中には「自分にもっと営業スキルがあればうまくいったかもしれない」と振り返る方もいます。それだけが全てではありませんし、なんといっても商品力を上げる努力は必須ですが、お客さんのハートをがっちりつかんで「次」につなげるビジネスをしたいのであればコミュニケーション能力は磨いておくに越したことはないでしょう。

パターン⑤ 現状維持が精いっぱいで発展性がない

さあ、どうにか受注も入るようになったし、事業も軌道に乗ってきたな。

・・・順風満帆に思えたその瞬間が、実は最もアブナイのです。どうしてかというと、現状に満足してしまっているから。何ごとも、現状に満足してしまうと成長はそこでストップしてしまいます。

子供の勉強だってそうですよね。「80点とれたし、まあこのくらいでいいか」と努力をやめてしまうと、そこそこの学校にしか進学できないでしょう。しかし、「いやいや、俺はまだまだ上を目指すぜ!」と100点を目指して頑張れば、ワンランク上の学校を狙えるかもしれません。進学する学校が違えば、付き合う友達のタイプも違うし勉強する中身も違う。将来的に進む道も違ってくるでしょう。

起業も同じで、「自分と家族が食べていけるだけの収入があれば満足だ」と考える人と、「世界中、みんなを幸せにするくらいスケールの大きい結果を出したい」と思っている人とでは、到達するゴールが全く違います。

さすがに「全世界の人を・・・」というのはスケールがデカ過ぎてそれはそれで失敗するリスクにつながるかもしれませんが、あと10点上を目指して頑張ってみましょう。10点をクリアできたら、20点。次は30点・・・と、無理なくステップバイステップで階段を上がっていく。成功にはそのイメージがとても大事です。

例えば、今までは個人でやっていたけどそろそろ従業員を雇ってみるとか。それはそれで労働基準法や社会保険関連の勉強も必要になってくるので大変ではありますが、外から新しい風を入れることで良い方向に変わることも多いはずですよ。

パターン⑥ 素直に人を頼れない

「人を雇う」ということにも言えることですが、事業で成功するためには他者の意見ややり方を積極的に取り入れるということが非常に重要です。

特に、自分の能力だけで勝負するタイプの起業だと、我流に固執しがち。

「誰の力も借りずに事業を立ち上げた」
「自分の才能だけで食っている」

というところに妙な自信を持ってしまうので、自分のビジネスの問題点に気づきにくいのが難点です。

そのような場合、事業が軌道に乗ってスムーズに進んでいる間は良いですが、うまくいかなくなった時に困りますよね。何が問題なのか自分ではわからない。だから対処ができない。そうこうしている間にどんどん状況は悪化していく・・・という悪循環にハマって失敗してしまう起業家さんも少なくありません。

ビジネスを“長生き”させたいのであれば、

・素直になること
・プライドを捨てて人にSOSを出すこと
・人の意見に耳を傾ける謙虚さを持つこと

自覚なく頭のカタイ起業家になってしまっている可能性もありますので、この3つは改めて意識してみて欲しいですね。

人を頼ること、人に助けてもらうことは恥ではありません。むしろ、使えるアイデアを使わずに自滅することのほうがよっぽどカッコ悪いですよ!

パターン⑦ 友達と起業して仲間割れする

「素直になる」に関連したこととしてもう一つ。友達と起業して失敗するケースも多いですよね。

私自身も経験がありますが、志を共にする友人とビジネスの話をするのって本当にワクワクすることですし、勢いで「お店、開いちゃいました」という話もよく聞きます。それが付き合いの長い友人であればあるほどお互いの性格や行動パターンも熟知しているでしょうし、一緒にやっていくにはベストなパートナーと言えるかもしれません。まるで部活のように仕事を楽しめるというのも友達起業の魅力の一つでしょう。

しかし、親しいがゆえの問題も起こりがち。飲み屋で語り合っていた時には「同じ方向を見ている」と感じていたとしても、実際にビジネスを始めてみると逆方向を向いていたことに気づくかもしれませんよ。

また、売り上げをどう分けるかというのもしっかり決めておかないとトラブルの火種になるでしょう。創業期は売上もあまりないでしょうから、お互いに給料0円で苦労を共にしたことも良い思い出に。ですが、売り上げが伸びるにつれて役割分担が明確になり、「それは誰の成果だ」という点で相手に嫉妬したりするシチュエーションも生じてきます。

大好きな友達と、好きな仕事で、でっかい未来を思い描いて始めたはずのビジネス。それが、最終的にはそのせいで友達を失い、事業も頓挫・・・なんてことにもなりかねませんので友達とのビジネス立ち上げは慎重に。

どんな場合でも、起業には「大切なものを失うかもしれない」という覚悟が必要なのです。

パターン⑧ 健康管理ができず体調を崩す

大切なものを失うばかりではなく、自分自身の命さえ危ぶまれてしまうというリスクがあることも知っておきましょう。

サラリーマン時代とは違って、起業すると「残業規制」や「健康診断を受ける義務」はなくなります。

「ちょっと働き過ぎなんじゃないの?」
「もう、残業時間をオーバーしてるよ」
「ガン検査、今年はまだ受けてないよね?」

家族以外にはそんな風に声をかけてくれる人はいなくなりますので、自分の健康は自分の責任で管理しなければなりません。が、実際にはそれができずに健康を損なってしまう起業家さんも多いようです。

厚生労働省のデータによれば、自営業者で「健康診断を受けた」と回答している人は51.3%。約半分の人は検診を受けていないということになりますね。一般的な会社員の受診率は80%近い数字なので、この差は歴然。

手厚い保障に守られている会社員とは違って、起業家はもし病気になって仕事ができない状態になってしまったら収入もなくなってしまいます。それなのに健康意識も低いというのは忌々しき問題ですね。

自治体から健康診断のお知らせが来ても「とりあえず、来月にするか」と先延ばししているうちに深刻な病気になってしまうかもしれません。大事な家族の生活を守るためにも、

・定期的な健康診断は必ず行く
・働けなくなった場合の保障がついた生命保険への加入を検討する
・普段から健康に気を付けて生活する

この3つを意識してみましょう。

パターン⑨ 引きこもり過ぎて精神を病む

病んでしまうのは身体ばかりではありません。

起業すると、全てのことを一人で背負うことになるため、心理的なプレッシャーで病んでしまう方も多いのです。特に、事業が軌道に載るまでは不安との闘いですから、あまり自分を追い込まない工夫が必要になります。

病んでしまう要因として、

家やオフィスに引きこもりがちになる

誰とも会話をしない

ネガティブな自問自答ループに陥る

深みにハマってますます病んでいく

こんな構図が考えられます。メンタルを病んでも、会社員とは違ってやはり何も保障はありませんので、仕事が手に着かない状態になれば収入も落ち込んでいきます。そうならないためにも、メンタルヘルスの維持に努めることが大事ですね。

「病は気から」とも言うように、心と身体は密接につながっています。筋肉体操でブレイクしている俳優の武田真治さんは、もともとはメンタル強化の目的もあって筋トレを始めたそうですよ。起業家の中にも、健康維持のための筋トレを日課にしている方は多いです。

ずっとPCにかじりついた状態になりがちな仕事だからこそ、あえて意識的に「外に出ること」「身体を動かすこと」「身体を鍛えること」を意識していきたいものですね。

パターン⑩ ワークライフバランスの取り方に失敗して家庭崩壊

ここまでいろんな失敗パターンを見てきましたが、、最後に根源的な質問を一つ。

そもそも人はなぜ起業するのでしょうか?

・人に使われて働くのはもう嫌だったから
・自分のペースで仕事をしたいと思ったから
・能力を試したかったから
・自分の人生は自分でコントロールしたいと思ったから

・・・いろんな理由が考えられますが、究極的な目的としてあるのは「自分の人生をよりよいものにしたかった」という思いではないでしょうか。

残業、休日出勤、また残業。と思ったら今度は出張!転勤!!・・・こんなんじゃ身体壊すし家庭崩壊しちゃうし、人生はお先真っ暗だよ。

そんな気持ちで起業を考える方もいるかもしれませんが、なんのために独立するのかを明確にしておかないと同じことを繰り返してしまいますよ。

起業家は会社員時代よりももっと、ワークライフバランスを取るのが難しいという側面があります。始業時間も終業時間も残業制限も、全て自分で決められる。だからこそ、自分でしっかり線引きしておかないと結局、仕事人間のままになってしまいます。

むしろその度が過ぎて家庭崩壊してしまうリスクも。家族との生活を守るために独立したのに、結局自分で自分を追い込んで家族や自分自身を不幸にしてしまったのでは全く意味がありません。

独立するなら、ワークライフバランスは自分で管理すること。なんのための起業なのか、時間をかけてじっくり自問自答する時間を設けましょう。

まとめ

成功したいなら、成功談よりも失敗談が為になります。

というわけで、今回は起業で失敗するパターンを10通りご紹介しました。

失敗を避けるために肝に銘じておきたいポイントをまとめます。

・「ゼロ円で起業する」は危険な発想
・人より努力するのは当たり前
・受注欲しさに単価を下げるのは好ましくない
・営業力はないよりあったほうが良い
・今より上を目指して、日々、精進!
・人を頼るのも実力のうち
・公私混同は友達を失う原因
・健康は全ての資本
・生活習慣も自分でプロデュース
・起業の目的を見失わないこと

最後に、、

ともすれば美味しい話、キラキラした成功談にばかり目を向けてしまいがちですが、起業を成功させる上では華々しい体験談よりも泥臭い失敗談のほうが参考になったりするものです。

「いやいや、最初からそんなネガティブじゃダメなんじゃないの?」

なんて声も聞こえてきそうですが、まずは足元をしっかり見て。

大切な人の幸せを守るために、そしてなによりも自分の人生を楽しむために、耳の痛い話にも真摯に耳を傾けることが大切です。

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